補聴器関連

難聴の種類 2021/12/30

「聞こえにくい」という症状や状態を「難聴」といいますが、難聴には、大きく分けて伝音(でんおん)難聴と感音(かんおん)難聴のふたつがあることをご存知でしょうか。

伝音難聴は、外耳と中耳の障害によって起こる難聴で、一方の感音難聴は、音を感じる内耳及びそれ以降の神経の障害によって起こる難聴です。
また、感音性難聴と伝音性難聴の両方の要素が合わさった混合難聴というのもあります。
補聴器装用者の多くは感音性難聴や混合性難聴です。

●伝音難聴
滲出性中耳炎や鼓膜穿孔、耳小骨連鎖不全などが代表的な原因となりますが、薬物投与や手術で改善することが多い難聴。
治療が難しい場合でも内耳の神経は正常に機能しており、大きい音を入れればよく聞こえます。
補聴器が役立ちやすく、初めからうまく補聴器を使いこなすことができることが多いのが特徴です。

●感音難聴
急性に生じる突発性難聴や慢性的に生じる騒音性難聴、生まれつきの先天性難聴、加齢性難聴などがこれに当たります。
音を感じる内耳、蝸牛神経、脳の障害によって起こるため、音の情報をうまく脳に送れなくなります。
小さな音が聞きづらいだけでなく音がゆがんでしまっていたり音の聞き分けが困難になってしまっています。

そのため、下記のような会話は聞き取りづらくなります。
・早口の会話
・複数人の会話
・口の中で話すようなはっきりしない発音
・騒音下の会話
ただ、会話の中での聞き取りは、聞き取りにくい言葉があっても前後関係などからの推測も働くため、
・ゆっくり
・はっきり
・正面から
話をすれば、補聴器装用により会話がしやすくなることが多いです。

感音難聴の場合でも、補聴器の装用によって聞こえを改善することは可能ですので、ぜひ補聴器の装用を検討してみてください。

伝音難聴と感音難聴は、まったく違った性質を持っています。
症状や聴力に応じて、うまく補聴器をお使いください。