Phase 3 — Neural Signal Analysis
音の方向を認識する
脳幹・中脳のしくみ
左右の耳に届く音のわずかな時間差・音量差から、私たちは音がどの方向から来たかを判断しています。
聴神経から脳幹・中脳を経て、視床から大脳へ至る信号の流れと、そこで行われる時間情報の処理を解説します。
両耳
で比較
左右の耳の信号は、脳幹で比べ合わされて方向の手がかりになる
左右差
時間差・音量差
左右の耳への到達時間差(ITD)と音量差(ILD)。主に左右方向の判断に使われる
約2.3
ms
広帯域雑音でのギャップ検出閾値の一例(条件で大きく変わる)
並列
・両側
蝸牛神経核から先は、複数の経路で左右両側へ送られる
1
聴神経:音のタイミングを神経の信号で伝える
⚡ 位相同期:波の決まったタイミングで信号が出やすくなる
音は、空気の圧力が高くなったり低くなったりを繰り返す波です。
波の1周期の中で「いまどの時点にいるか」を位相(いそう)と呼びます。
たとえば、圧力がいちばん高くなる山の部分も、ひとつの位相です。
内耳には、音の振動を電気的な信号に変える内有毛細胞(ないゆうもうさいぼう)という感覚細胞があります。この内有毛細胞から信号を受け取る聴神経(ちょうしんけい)は、
電気的なパルスを出して情報を脳へ送ります。神経がこのパルスを出すことを発火(はっか)といいます。
聴神経の線維は、音の波の特定の位相付近で発火しやすくなる性質をもっています。
1本の線維が毎周期かならず発火するわけではなく、何周期かに1回しか発火しないこともありますが、
発火する時刻は波の特定の位相の近くに集まります。多くの線維の発火を合わせると、波の周期が正確に表されます。
このように発火のタイミングが音の波にそろう現象を位相同期(いそうどうき)と呼びます
(「同期」は、2つの出来事のタイミングがそろうことです)。
音の周波数が高くなるほど、位相同期は弱まります。動物の聴神経では、多くの哺乳類で4〜5 kHzあたりより上で弱くなると報告されていますが、
ヒトの聴神経での上限はまだ分かっていません[1]。
また、神経が位相同期できる上限と、人が知覚の手がかりとしてそのタイミングを利用できる範囲は同じではありません
(3. 音源定位で触れるように、左右の時間差の判断に使える範囲はこれよりかなり低い周波数までです)。
🌊 細かな振動(TFS)と、振幅の増減(ENV)
内耳の蝸牛(かぎゅう)は、入ってきた音を周波数帯ごとの信号に分けます(Phase 2参照)。
それぞれの周波数帯の信号は、細かく速い振動と、その振動の大きさ(振幅)がどう増減するかの2つに分けて考えることができます[2]。
-
TFS(ティー・エフ・エス/時間微細構造:じかんびさいこうぞう):
周波数帯ごとの信号に含まれる、細かな振動の時間パターンです。神経では主に位相同期によって伝えられます。
音の高さの知覚、変動する雑音の切れ間で声を聞き取ること、低い周波数での左右の時間差などに関わると考えられています[2]
-
ENV(イー・エヌ・ブイ/エンベロープ/時間包絡:じかんほうらく):
振幅がどのように増減するかを表すパターンです。音節のリズムに関わる数Hz〜数十Hzのゆっくりした変化はその代表例ですが、ENVはこの範囲に限られません。
音声の強弱や音節リズムを伝え、周波数帯ごとのENVだけを残した音声でも、静かな条件ではかなり聞き取れることが示されています[3]
なぜタイミングが重要なのか?
発火のタイミングがそろっていることは、音の立ち上がりや短い切れ目、左右の耳の時間差を正確に伝える土台になります。
ただし、音声を理解する力は、内耳で周波数を分ける精度、時間情報、両耳で聞く働き、注意、言語の知識など、多くの要因の組み合わせで決まります。
2
脳幹から視床までの主な経路と中継点
聴神経からの信号は、直接大脳へ届くわけではありません。
まず脳幹(のうかん)にあるいくつもの神経核(しんけいかく)を経由します。
脳幹は、延髄(えんずい)・橋(きょう)・中脳(ちゅうのう)からなる、脳の深部の部分です。
神経核とは、神経細胞が集まって情報を受け取り、処理して次へ送る場所です。
脳幹を上った信号は、その上にある視床(ししょう)で中継され、大脳の聴覚皮質(ちょうかくひしつ:音の情報を処理する大脳表面の領域)へ届きます。
視床は、大脳と脳幹の間にある間脳(かんのう)の一部で、脳幹とは区別されます。
🧩 主な部位とはたらき
| 部位 |
場所 |
主なはたらき |
蝸牛神経核 (かぎゅうしんけいかく) |
脳幹(延髄と橋の境界付近) |
聴神経の信号を最初に受け取る神経核。性質の異なる細胞群が、音の時間・強さ・周波数の特徴を分担して取り出し、複数の経路へ送り出します |
上オリーブ複合体 (じょうオリーブふくごうたい) |
脳幹(橋) |
左右の耳からの信号が出会う主要な場所。左右の時間差・音量差を比べ、方向の手がかりを取り出します。内側上オリーブ核(ないそくじょうオリーブかく)や外側上オリーブ核(がいそくじょうオリーブかく)などを含みます |
外側毛帯 (がいそくもうたい) |
脳幹(橋〜中脳) |
下位の神経核から下丘へ向かう神経線維の束で、信号の通り道です(神経線維は、神経細胞から長く伸びて信号を運ぶ部分)。それ自体は中継核ではありません。途中に外側毛帯核(がいそくもうたいかく)という神経核があり、一部の情報はそこでも処理されます |
下丘 (かきゅう) |
脳幹(中脳) |
上行する聴覚情報の多くが集まる統合の中心。音の時間パターン・強さ・周波数・左右の手がかりをまとめ、音の方へ思わず目や顔を向けるような反射の経路とも関わります |
内側膝状体 (ないそくしつじょうたい) |
視床(脳幹ではなく間脳) |
聴覚情報を大脳の聴覚皮質へ送る主要な中継核。注意や覚醒の状態に応じた調整にも関わると考えられています |
一本道ではありません:
表は下から上への大まかな順に並べていますが、すべての信号がこの順番で1本の道を通るわけではありません。
蝸牛神経核から先では、信号は左右両側へ送られ、上オリーブ複合体を経由する経路、外側毛帯核を経由する経路、下丘へ直接向かう経路など、複数の経路が並行して上っていきます。
そのため、片方の耳からの情報も脳の左右両側に届きます。
🎭 下丘:聴覚情報の統合センター
中脳の下丘は、聴覚情報の主要な統合センターです。音の時間パターン、強さ、周波数、左右の耳からの方向の手がかりなどを統合し、反射や大脳へ送る情報の整理に関わります。
「人の声か環境音か」といった意味づけは、下丘だけで完結するものではなく、大脳皮質を含む、より高次の脳の部位(上位の中枢)との連携で行われます(Phase 4参照)。
3
音源定位:音の方向を知る手がかり
目を閉じていても、呼びかけられた声が右から来たか左から来たかはすぐに分かります。
このように音の方向や位置を判断することを音源定位(おんげんていい)と呼びます。
左右方向の判断で特に重要なのが、左右の耳に届く音の「時間差」と「音量差」です。
🎯 左右の時間差(ITD)と音量差(ILD)
-
ITD(アイ・ティー・ディー/耳間時間差:じかんじかんさ):
音源が右にあると、音は右耳に少し先に届きます。この左右の耳への到達時間差です。
差はとても小さく、マイクロ秒(μs:100万分の1秒)の単位で表される大きさです
-
ILD(アイ・エル・ディー/耳間強度差:じかんきょうどさ):
頭が音をさえぎるため、音源と反対側の耳では音が小さくなります(頭部遮蔽:とうぶしゃへい)。
波長(はちょう:波1つ分の長さ)の短い高い周波数の音ほどさえぎられやすいため、主に高い周波数で大きな手がかりになります
これらの左右差は上オリーブ複合体で比べられます。
一般に、低い周波数の時間差は内側上オリーブ核(MSO:エム・エス・オー)、
音量差は外側上オリーブ核(LSO:エル・エス・オー)が中心になって処理されると説明されます。
ただし、実際のしくみはこの教科書的な説明より複雑であることも指摘されています[4]。
⏱️ 時間差は低い周波数だけの手がかりではない
時間差の手がかりには2種類あります。
低い周波数では、波そのもの(TFS)の左右のずれが使われます。
純音(じゅんおん:1つの周波数だけからなる単純な音)を使った実験では、波そのものの時間差を感じ取れるのは約1.4 kHzまでで、それより高い周波数では測定できないほど感度が落ちました[5]。
一方、高い周波数の音でも、音の強弱の変化(ENV)が左右でずれていれば、その時間差を手がかりにできます[4][6]。
「高い周波数では時間差を使わない」のではなく、「高い周波数では波そのものではなく、強弱の変化の時間差を使う」と考えると整理しやすくなります。
👂 上下・前後の判断と、頭の動き
左右の差だけでは、前と後ろ、上と下の区別がつきにくい場合があります。
音が耳介(じかい:耳の外に出ている部分)や頭・肩で反射したり回り込んだりすると、音の方向によって周波数ごとの強さが変わります。
この周波数特性の変化が、上下や前後の判断に役立ちます。
また、頭を少し動かすと左右差がどう変わるかで前後を区別しやすくなり、前後の取り違えが減ることも示されています[7]。
騒がしい場所での聞き分け(カクテルパーティ効果):
騒がしい場所でも特定の人の声に集中できる能力です。声と雑音が来る方向の違いは重要な手がかりになりますが、それだけで成り立つわけではなく、
大脳皮質での注意、言語理解、記憶、話者の声質の識別なども関わります。
4
時間分解能:音の時間的な変化を聞き分ける力
「きって(切手)」と「きて(来て)」の聞き分けには、「き」の後で次の破裂音を出すまでの閉鎖時間の違いが重要です。
破裂音(はれつおん)は、口の中で息の通り道をいったん閉じてから一気に開いて出す音で、「て」の子音もその一つです。
閉鎖時間(へいさじかん)は、その通り道を閉じている時間のことです。
このように、音の切れ目や長さ、強さの変化といった時間的な違いは、言葉の聞き分けにも関わっています。
聴覚系が音の時間的な変化をどれだけ細かく聞き分け、追いかけられるかを時間分解能(じかんぶんかいのう)と呼びます。
ただし、言葉の聞き分けには言語の知識なども関わるため、次に説明するギャップ検出などの検査で測る能力と同じものではありません。
📏 時間分解能のいくつかの側面
-
ギャップ検出:音の中にある、ごく短い無音の切れ目(ギャップ)に気づけるかどうか。気づける最短の長さをギャップ検出閾値(いきち:反応できる境目の値)と呼びます
-
振幅変調(しんぷくへんちょう)の検出:音の強さが周期的に増減していること(AM:エー・エム)に気づけるかどうか。ENVの変化をとらえる力にあたります
-
マスキングの時間特性:マスキングとは、ある音のせいで別の音が聞こえにくくなる現象です。
先に鳴った音が、直後の音を聞こえにくくするのがフォワードマスキング(順向性マスキング)、
後から鳴った音が、直前の音を聞こえにくくするのがバックワードマスキング(逆向性マスキング)です
🔍 ギャップ検出閾値の目安と注意点
ギャップ検出閾値は、測定の条件によって大きく変わります。
雑音の中の切れ目を調べたある実験では、広い周波数帯にわたる雑音(広帯域雑音)で約2.3ミリ秒(ms:1000分の1秒)でした。
一方、雑音を狭い周波数帯に限ると、中心の周波数が8 kHzでは約3.2 ms、0.2 kHzでは約22.5 msと、低い周波数ほど長くなりました。
音の大きさによっても値は変わります[8]。
数値の読み方:
約2.3 msは、特定の刺激と測定方法で得られた一例です。この値より長ければ異常、と一律に分ける基準ではありません。
また、時間分解能の検査結果だけで、会話の聞き取り能力全体を判断することはできません。
1. 感音難聴と時間処理:複数の要因が重なる
感音難聴(かんおんなんちょう:内耳やそれより奥に原因がある難聴)の多くは、蝸牛の有毛細胞などの障害による蝸牛性難聴です。
これは、後で説明する、神経に信号がそろって伝わらない状態とは区別して考えます。
蝸牛性難聴での聞き取りにくさには、次のような要因が重なっています。
- 聞こえにくさ:小さい音や高い音が届きにくくなる
- 周波数分解能の低下:近い周波数の音を分ける精度が下がり、声と雑音が混ざりやすくなる
- TFSの利用の低下:細かな振動のタイミング情報を使いにくくなることが報告されている[2][9]
- 両耳で聞く働きの低下:左右差の手がかりを使いにくくなる
- 加齢、注意・記憶・言語処理:耳だけでなく、脳の側の要因も関わる
一方で、音の強弱の変化(ENV)や振幅変調への感度は、感音難聴でも保たれていることが多く、条件によっては健聴者より敏感になることも報告されています[6][9][10]。
蝸牛には大きな音と小さな音の差を縮める働き(圧縮)がありますが、障害でこれが失われることが一因と考えられています[10]。
「感音難聴ではすべての時間処理が一律に低下する」とは言えません。
こうした要因が重なると、次のような困難が生じることがあります(必ず生じるものではなく、程度にも個人差があります)。
- 音の立ち上がりや短い切れ目が分かりにくく、子音を聞き分けにくい
- 早口や話のテンポについていきにくい
- 声と雑音が混ざり、騒がしい場所で聞き取りにくい
2. 騒音下での聞き分けの難しさ
左右の時間差・音量差をうまく使えなくなると、方向の感覚が弱まり、雑音の中から特定の声を聞き分けにくくなることがあります。
「賑やかなレストランや複数人の会話で聞き取りにくい」という形で現れることがありますが、周波数分解能、注意、言語処理なども関わるため、原因は一つではありません。
3. ANSD:音の信号が聴神経にそろって伝わらない状態
ANSD(エー・エヌ・エス・ディー)は、英語の正式名称Auditory Neuropathy Spectrum Disorder(オーディトリー・ニューロパチー・スペクトラム・ディスオーダー)の略です。
日本語の文献でも英語名のまま用いられる例があり[11]、このページではANSDと表記します。
ANSDは、内耳で音の振動を増幅する外有毛細胞(がいゆうもうさいぼう)は働いているのに、その先の内有毛細胞、内有毛細胞と聴神経のつなぎ目(シナプス)、聴神経そのもののいずれかに障害があり、
音の信号が聴神経にそろったタイミングで伝わらない状態をまとめて指す名前です。
「スペクトラム」は、原因も現れ方もさまざまで、幅があることを表しています[12]。
ANSDかどうかは、次のような検査を組み合わせて調べます。
- OAE(オー・エー・イー/耳音響放射:じおんきょうほうしゃ):音を聞かせたときに内耳から返ってくる、ごく小さな音。外有毛細胞の働きを反映します
- CM(シー・エム/蝸牛マイクロホン電位:かぎゅうマイクロホンでんい):有毛細胞が音に応じて出す電気的な反応
- ABR(エー・ビー・アール/聴性脳幹反応:ちょうせいのうかんはんのう):音に対する聴神経から脳幹までの電気的な反応を、頭の表面に付けた電極で記録する検査。神経の発火がそろっていないと、はっきりした波形が出ません
ANSDでは、OAEまたはCMが確認できる一方で、ABRが消失しているか、著しい異常を示します[12]。
つまり「内耳の外有毛細胞までは反応しているのに、神経の反応がそろって現れない」という組み合わせです。
OAEは経過の中で消失することがあり、それだけで聞こえの状態が変わったとは限りません[12]。
聞こえの程度、言葉の聞き取り、補聴器や人工内耳(じんこうないじ:内耳に入れた電極で聴神経を直接電気で刺激する機器)の効果には、大きな個人差があります[12]。
「音は聞こえるのに言葉が分かりにくい」という訴えはANSD以外の原因でも起こるため、症状だけで判断することはできず、複数の検査を組み合わせた専門的な評価が必要です。
4. 隠れた難聴(Hidden Hearing Loss)
純音聴力検査(さまざまな高さの純音で、聞こえる最小の音の大きさを調べる検査)では大きな異常が見えないのに、騒音下での聞き取りに困難を感じる状態を指す言葉として使われます。
その一因として注目されているのが、内有毛細胞と聴神経のシナプスが失われる蝸牛シナプトパシーです。
動物研究では、大きな音にさらされた後、聴力の閾値は元に戻っても、シナプスや聴神経線維の減少が残ることが示されています[13]。
さらに、失われやすいのはLow-SR線維(ロー・エス・アール:自発発火率が低い線維)であることが報告されています[14]。
自発発火率とは、音がないときにも自然に起こる発火の頻度のことで、「Low-SR」は低い周波数を担当する線維という意味ではありません。
Low-SR線維は比較的大きな音で反応し始めるため、騒音下での聞き取りに関わる可能性が考えられています。
ヒトでは、生きている人のシナプスの数を直接確かめる確立した方法はまだなく、評価法は研究途上です。
騒音下で聞き取りにくく純音聴力が正常な人を詳しく調べた研究でも、シナプトパシーを示す証拠が得られなかった例があります[15]。
そのため、「純音聴力が正常で、騒音下が苦手」というだけでシナプトパシーと診断することはできません。
騒音下の聞き取りにくさとシナプトパシーは同じ意味ではなく、前者には注意や言語処理など複数の要因が関わると考えられています。
補聴器や補聴援助システム(リモートマイクなど、補聴器と組み合わせて使う機器)は、耳に届く音の条件(聞きたい音の大きさや、雑音との関係)を整えることで聞き取りを支援します。
聴神経や脳の処理そのものを修復するものではありません。
その目安になるのがSNR(エス・エヌ・アール)/SN比(エスエヌひ)です。
聞きたい音(信号)と雑音のレベルの関係を表し、一般にデシベル(dB)の差で示します。値が大きいほど、聞きたい音が雑音に対して大きいことを意味します。
-
指向性(しこうせい)・ビームフォーミング:
複数のマイクの信号を組み合わせて、方向によって感度を変える技術です。たとえば前方の感度を保ち、横や後ろからの音を相対的に小さくします。
状況に応じて特性を自動で変える方式もありますが、効果は雑音の種類や方向、残響(ざんきょう:壁などで反射した音が長く残る響き)などによって変わります
-
両耳間通信(バイノーラル処理):
左右の補聴器が情報をやり取りし、指向性や雑音抑制(雑音と判断した成分を小さくする処理)などを協調して制御します。
左右の補聴器の処理(指向性や圧縮など)が別々に働くと、左右の時間差・音量差が変わり、方向の感覚に影響することが報告されています[16][17]。
両耳間通信はこうした処理をそろえる仕組みですが、方向の手がかりがどの程度保たれるかは処理方式によって異なります
-
リモートマイク:
話し手の近くにマイクを置くことで、距離・騒音・残響の影響を減らし、補聴器だけでは難しい環境でSNRを大きく改善できる場合があります
-
圧縮と時間特性:
圧縮は、小さい音は大きく、大きい音はあまり大きくしないように、増幅量を自動で調整する処理です。
音が大きくなってから増幅を下げるまでの時間をアタックタイム、小さくなってから増幅を戻すまでの時間をリリースタイムと呼びます。
速い圧縮は小さな音を素早く持ち上げやすい一方、音の強弱の変化(ENV)を平らにしやすく、遅い圧縮は強弱の形を保ちやすい一方、急な音量の変化への追従が遅れます。
雑音の多い条件では、速い圧縮のほうが信号を大きく変化させたという報告もあります[18]。
どちらが良いかは一律には決まらず、音声の強弱、聞き取り、音質、快適さを確認しながら設定します
-
突発音の抑制:
食器の音やドアの音など、急に大きくなる音を検出して短い時間だけ抑える機能です。通常の圧縮とは別の処理として搭載している機種があります
⚠️ 限界:神経・中枢の問題への支援
聴神経や中枢の処理に問題がある場合、音を大きくするだけでは聞き取りの問題が解決しにくいことがあります。
ただし、ANSDとCAPDは異なる状態で、評価や支援の方法も異なります。
ANSD:
聴力検査、OAE、ABR、言葉の聞き取りの検査などによる専門的な評価に基づいて、補聴器や人工内耳などを検討する場合があります。効果には個人差があります。
乳幼児・小児向けには、言語発達の経過を見ながら人工内耳を検討することなどを含むガイドラインがありますが[12]、その推奨は成人にそのまま当てはまるものではありません。
CAPD(シー・エー・ピー・ディー/中枢聴覚処理障害):
APD(聴覚情報処理障害)とも呼ばれ、Phase 4ではCAPD/APDとして解説しています。
耳の聞こえの検査だけでは説明しにくい、脳での音の処理に関わる聞き取りの困難を指します。
専門的な評価に加えて、末梢(まっしょう:耳から聴神経まで)の難聴、注意、言語、認知などの関連する要因を確認したうえで、
環境の調整、リモートマイクなどの補聴援助システム、コミュニケーションの工夫(方略)、個別に合わせた訓練などを組み合わせて支援します[19]。
隠れた難聴の原因の一つとして研究されている蝸牛シナプトパシーについては、現在の補聴器技術で直接対処する方法は確立しておらず、研究が続いています。
📖
用語の読み方と意味
本文で使った主な専門用語を、テーマ別にまとめています。「本文へ」のリンクから、その用語が出てくる箇所へ戻れます。
聴覚の経路と脳の部位
- 聴神経ちょうしんけい
- 内耳の有毛細胞から信号を受け取り、脳幹の蝸牛神経核へ送る神経。蝸牛神経とも呼ばれます。
英語:auditory nerve / cochlear nerve
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- 脳幹のうかん
- 延髄(えんずい)・橋(きょう)・中脳(ちゅうのう)からなる、脳の深部の部分。聴覚の信号はここにある複数の神経核を経由します。
英語:brainstem
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- 蝸牛神経核かぎゅうしんけいかく
- 延髄と橋の境界付近にあり、聴神経の信号を最初に受け取る神経核。ここから複数の経路が始まります。
英語:cochlear nucleus
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- 上オリーブ複合体じょうオリーブふくごうたい
- 橋にある神経核の集まり。左右の耳からの信号が出会い、時間差・音量差が比べられます。
英語:superior olivary complex(SOC)
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- MSO(内側上オリーブ核)エム・エス・オー/ないそくじょうオリーブかく
- 上オリーブ複合体の一部。主に低い周波数の左右の時間差(ITD)の処理に関わるとされます。
英語:medial superior olive
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- LSO(外側上オリーブ核)エル・エス・オー/がいそくじょうオリーブかく
- 上オリーブ複合体の一部。主に左右の音量差(ILD)の処理に関わるとされます。
英語:lateral superior olive
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- 外側毛帯がいそくもうたい
- 脳幹の下位の神経核から下丘へ向かう神経線維の束。それ自体は通り道で、途中に外側毛帯核(がいそくもうたいかく)という神経核があります。
英語:lateral lemniscus(外側毛帯核:nuclei of the lateral lemniscus)
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- 下丘かきゅう
- 中脳にある、聴覚情報の主要な統合センター。上行する聴覚情報の多くがここに集まります。
英語:inferior colliculus
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- 視床ししょう
- 間脳の一部で、さまざまな感覚の情報を大脳皮質へ中継する部位。脳幹とは区別されます。
英語:thalamus
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- 内側膝状体ないそくしつじょうたい
- 視床にある聴覚の中継核。下丘からの情報を大脳の聴覚皮質へ送ります。
英語:medial geniculate body / medial geniculate nucleus(MGB / MGN)
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- シナプス
- 細胞と細胞の間で信号を受け渡すつなぎ目。聴覚では、内有毛細胞と聴神経の間のシナプスが重要です。
英語:synapse
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神経の信号と時間情報
- 発火はっか
- 神経細胞が電気的なパルス(活動電位)を出すこと。
英語:firing / spike
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- 位相いそう
- 周期的に繰り返す波の、1周期の中のどの時点にいるかを表すもの。
英語:phase
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- 位相同期いそうどうき
- 神経が音の波の特定の位相付近で発火しやすくなる現象。毎周期かならず発火するという意味ではありません。周波数が高くなるほど弱まります。
英語:phase locking
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- TFS(時間微細構造)ティー・エフ・エス/じかんびさいこうぞう
- 周波数帯ごとの信号に含まれる、細かな振動の時間パターン。
英語:temporal fine structure
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- ENV(時間包絡)イー・エヌ・ブイ/エンベロープ/じかんほうらく
- 周波数帯ごとの信号で、振幅がどのように増減するかを表すパターン。音節リズムに関わる遅い変化はその代表例です。
英語:temporal envelope
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- 時間分解能じかんぶんかいのう
- 音の時間的な変化を、どれだけ細かく聞き分け、追いかけられるかを表す能力。
英語:temporal resolution
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- 振幅変調しんぷくへんちょう
- 音の強さ(振幅)が周期的に増減すること。略してAM(エー・エム)。
英語:amplitude modulation
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- マスキング
- ある音のせいで別の音が聞こえにくくなる現象。先行音が後続音を妨げるものをフォワードマスキング(順向性)、後続音が先行音を妨げるものをバックワードマスキング(逆向性)と呼びます。
英語:masking(forward masking / backward masking)
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音源定位
- 音源定位おんげんていい
- 音がどの方向・位置から来たかを判断すること。
英語:sound localization
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- ITD(耳間時間差)アイ・ティー・ディー/じかんじかんさ
- 音が左右の耳に届く時刻の差。低い周波数では波そのもの(TFS)の、高い周波数では強弱の変化(ENV)の時間差が手がかりになります。
英語:interaural time difference
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- ILD(耳間強度差)アイ・エル・ディー/じかんきょうどさ
- 左右の耳に届く音の大きさの差。頭が音をさえぎることで生じ、主に高い周波数で大きくなります。
英語:interaural level difference
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検査と聞こえの障害
- ANSDエー・エヌ・エス・ディー
- 外有毛細胞は働いているのに、内有毛細胞・シナプス・聴神経のいずれかの障害で、信号が聴神経にそろって伝わらない状態の総称。原因や現れ方に幅があります。
英語:Auditory Neuropathy Spectrum Disorder(オーディトリー・ニューロパチー・スペクトラム・ディスオーダー)
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- OAE(耳音響放射)オー・エー・イー/じおんきょうほうしゃ
- 内耳から外耳道へ返ってくるごく小さな音。主に外有毛細胞の働きを反映します。
英語:otoacoustic emissions
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- CM(蝸牛マイクロホン電位)シー・エム/かぎゅうマイクロホンでんい
- 音に応じて有毛細胞から生じる電気的な反応。音の波形によく似た形をしています。
英語:cochlear microphonic
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- ABR(聴性脳幹反応)エー・ビー・アール/ちょうせいのうかんはんのう
- 音を聞かせたときに、聴神経から脳幹で生じる電気的な反応を頭の表面から記録する検査。神経の発火がそろっていることが、はっきりした波形の前提になります。
英語:auditory brainstem response
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- CAPD/APD(中枢聴覚処理障害)シー・エー・ピー・ディー/エー・ピー・ディー
- 末梢の聴力だけでは説明しにくい、中枢での聴覚情報の処理の問題。評価には専門的な検査と、関連する要因の確認が必要です。
英語:central auditory processing disorder / auditory processing disorder
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- 蝸牛シナプトパシーかぎゅうシナプトパシー
- 内有毛細胞と聴神経の間のシナプスが失われること。動物研究で示されており、ヒトでの評価法は研究途上です。
英語:cochlear synaptopathy
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- Low-SR線維ロー・エス・アールせんい
- 音がないときの自然な発火の頻度(自発発火率:じはつはっかりつ)が低い聴神経線維。低い周波数を担当する線維という意味ではありません。
英語:low spontaneous rate fiber
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補聴の技術
- SNR/SN比エス・エヌ・アール/エスエヌひ
- 聞きたい音(信号)と雑音のレベルの関係。一般にdBの差で表し、値が大きいほど聞きたい音が相対的に大きいことを示します。
英語:signal-to-noise ratio
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- 指向性しこうせい
- 音の来る方向によって、マイクの感度が異なる性質。
英語:directionality
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- 圧縮あっしゅく
- 小さい音は大きく、大きい音はあまり大きくしないように増幅量を自動で調整する処理。
英語:compression(wide dynamic range compression:WDRC)
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- アタックタイム
- 入力音が大きくなってから、圧縮によって増幅量が下がるまでの時間。
英語:attack time
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- リリースタイム
- 入力音が小さくなってから、増幅量が元に戻るまでの時間。
英語:release time
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📚
参考文献
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-
Moon IJ, Hong SH. What is temporal fine structure and why is it important? Korean J Audiol. 2014;18(1):1-7.
doi:10.7874/kja.2014.18.1.1
本文:位相同期
-
Moore BC. The role of temporal fine structure processing in pitch perception, masking, and speech perception for normal-hearing and hearing-impaired people. J Assoc Res Otolaryngol. 2008;9(4):399-406.
doi:10.1007/s10162-008-0143-x
本文:TFSとENV、感音難聴と時間処理
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Shannon RV, Zeng FG, Kamath V, Wygonski J, Ekelid M. Speech recognition with primarily temporal cues. Science. 1995;270(5234):303-304.
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本文:TFSとENV
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doi:10.1152/physrev.00026.2009
本文:ITDとILD、時間差は低い周波数だけの手がかりではない
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Brughera A, Dunai L, Hartmann WM. Human interaural time difference thresholds for sine tones: the high-frequency limit. J Acoust Soc Am. 2013;133(5):2839-2855.
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本文:時間差は低い周波数だけの手がかりではない
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Best V, Conroy C. Relating monaural and binaural measures of modulation sensitivity in listeners with and without hearing loss. J Acoust Soc Am. 2024;156(3):1543-1551.
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本文:時間差は低い周波数だけの手がかりではない、感音難聴と時間処理
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Yost WA. Randomizing spectral cues used to resolve front-back reversals in sound-source localization. J Acoust Soc Am. 2023;154(2):661-670.
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本文:上下・前後の判断と、頭の動き
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Shailer MJ, Moore BC. Gap detection as a function of frequency, bandwidth, and level. J Acoust Soc Am. 1983;74(2):467-473.
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本文:ギャップ検出閾値の目安と注意点
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Halliday LF, Rosen S, Tuomainen O, Calcus A. Impaired frequency selectivity and sensitivity to temporal fine structure, but not envelope cues, in children with mild-to-moderate sensorineural hearing loss. J Acoust Soc Am. 2019;146(6):4299.
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本文:感音難聴と時間処理(対象は8〜16歳の小児)
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Wallaert N, Moore BC, Ewert SD, Lorenzi C. Sensorineural hearing loss enhances auditory sensitivity and temporal integration for amplitude modulation. J Acoust Soc Am. 2017;141(2):971.
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本文:感音難聴と時間処理
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川瀬哲明. Auditory Neuropathy の診断と治療. 日本耳鼻咽喉科学会会報. 2018;121(3):234-235.
doi:10.3950/jibiinkoka.121.234
本文:ANSDの名称
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Bill Daniels Center for Children's Hearing. Guidelines for Identification and Management of Infants and Young Children with Auditory Neuropathy Spectrum Disorder. Children's Hospital Colorado; 2008.
Children's Hospital Colorado(ガイドライン概要とPDF)
本文:ANSD、ANSDへの支援(乳幼児・小児を対象としたガイドライン)
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Kujawa SG, Liberman MC. Adding insult to injury: cochlear nerve degeneration after "temporary" noise-induced hearing loss. J Neurosci. 2009;29(45):14077-14085.
doi:10.1523/JNEUROSCI.2845-09.2009
本文:隠れた難聴(マウスでの研究)
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Furman AC, Kujawa SG, Liberman MC. Noise-induced cochlear neuropathy is selective for fibers with low spontaneous rates. J Neurophysiol. 2013;110(3):577-586.
doi:10.1152/jn.00164.2013
本文:隠れた難聴(モルモットでの研究)
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Guest H, Munro KJ, Prendergast G, Millman RE, Plack CJ. Impaired speech perception in noise with a normal audiogram: No evidence for cochlear synaptopathy and no relation to lifetime noise exposure. Hear Res. 2018;364:142-151.
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本文:隠れた難聴
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Van den Bogaert T, Klasen TJ, Moonen M, Van Deun L, Wouters J. Horizontal localization with bilateral hearing aids: without is better than with. J Acoust Soc Am. 2006;119(1):515-526.
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本文:両耳間通信
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Keidser G, Rohrseitz K, Dillon H, Hamacher V, Carter L, Rass U, Convery E. The effect of multi-channel wide dynamic range compression, noise reduction, and the directional microphone on horizontal localization performance in hearing aid wearers. Int J Audiol. 2006;45(10):563-579.
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本文:両耳間通信
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Rallapalli V, Ellis G, Souza P. Effects of directionality, compression, and working memory on speech recognition. Ear Hear. 2021;42(3):492-505.
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本文:圧縮と時間特性
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American Speech-Language-Hearing Association (ASHA). Central Auditory Processing Disorder(Practice Portal).
asha.org
本文:CAPDへの支援